虎々なるままに日暮し

2010年 02月 18日 ( 1 )

キャンプ2010 2/18・宜野座C打ち上げ

≪フォッサム妖怪魔球!他球団007困惑≫
威圧感はない。それでもマウンド上にたたずむ姿には、独特の雰囲気があった。淡々と、表情ひとつ変えることなく投げ抜いた55球。ひと言で表現するなら…不気味な男だ。
「目の前にネットがあって、本来ならもっと低めに行く球が上ずってしまった。でも、しっかりやることができてよかった」
涼しげな表情で、助っ人左腕は振り返った。
1人目の浅井に直球、スライダーを投じると、14球目の始動に入る直前に、右手のグラブで軽く弧を描いた。“フォッサム・フリップ”のサインだ。鋭い腕の振りで妖しくタテに変化させる超スローカーブは、推定球速70キロ前後。ここから7球連続で投じた魔球は、やや球筋をばらつかせたが、直球とのコンビネーションが織りなす緩急は想像以上だ。
2人目の上本に対しても、スライダー、ツーシーム、カットボールなど多彩な球種を披露した。合計55球を投げ、安打性の打球は5本。打者を圧倒したという雰囲気はない。しかし余力を十分に残しながらの投球であったことは、誰の目にも明らかだった。
他球団スコアラー陣が、つかみどころのなさを嘆く。「怖いというよりも嫌なタイプでしょうね」と巨人・田畑スコアラー。横浜・酒井編成担当も「変化球を駆使してゴロを打たせるタイプというのは分かった。でも、実像をつかみきれていない」と左腕の不気味さに警戒を強めた。
「面白いね。真っすぐにビュッとくる感じがあった」。悩めるネット裏とは逆に、久保投手コーチは大きな緩急に手応えを感じ取った。この日は投球前に球種を告げていたこともあり「球種を教えずに投げた時の打者の反応を見てみたい」と次のステップを心待ちにした。
「チームメートには内角はあまり投げていない。打者を仰け反らせるようなスライダーもあるし、これから投げていきたい」。淡々とした表情で、オープン戦での課題を挙げた。何重にも掛けられた妖しげなベール。細身の体に漂う不気味な空気が、虎党には頼もしい。

≪城島、球児&下柳の主力登板に志願≫
沖縄キャンプ最終日も、精力的に動き、見ているものを飽きさせない。フリー打撃を終えると、そのままメーングラウンドに残って、打撃投手を務める下柳とバッテリーを組んだ。通常、主力級が務めることはない“打撃捕手”への志願。異例とも言える行動も、今後を見据えた城島ならではのものだった。
「ブルペンに入ろうと思ったら、(主力投手の)打撃投手が始まるって聞いたので。受けないと話にならないので」
とにかくボールを受けることで特徴を把握する。自身の考えをこの日も徹底した。さらに、下柳は他の投手と違ってノーサインでの投球に。「勝手に全部投げた。ノーサイン、ノーサイン。ただノーサインで捕れれば一番良いんじゃないですか」。計59球の投球で直球や変化球に難なく対応。ワンバウンドのボールも的確に処理するなど、呼吸も徐々に合ってきた。
藤川の投球は、事前に球種を把握した上での捕球となった。「球児は変化球を投げてきてました。まあ、皆さんが色々と言うのは仕方ないですが、ブルペンみたいなものです」。まだ打撃投手の段階とはいえ、守護神と意思疎通を図りながら、打者と向かったことは今後への収穫となる。
フリー打撃でも、きっちりと見せ場を作った。計59スイングでサク越えは5本。ただ、最後のスイングで左翼方向へのアーチを放ち、一発締めを披露した。安芸キャンプで行われる紅白戦で打席に立つ予定のため、調整に余念がない。
注目が集まる中でも、ケガをすることなく、18日間の沖縄キャンプで随所に存在感を示した。
「時間は(短いのは)仕方ない。その中できっちりとやれた。(今後は)今日やったように、ワンバウンドを捕ったりすると思う。ピッチャーもバッターに向かってくるし」と城島。安芸では、紅白戦などの実戦の練習が増える。そこでも「ジョー流」の動きを披露し、チームに刺激を与えてかき回していく。

≪球児K締め“五分咲き”でも打てない≫
藤川が沖縄・宜野座キャンプ打ち上げの18日、初めてフリー打撃に登板。43球を投げ、順調さをアピールした。宜野座キャンプ最終日の最後に組まれたフリー打撃の“大トリ”で、桜井、野原将を子供扱いしてみせた。
まずは桜井に対して速球にカーブ、フォークを交えて20球。緩いカーブを多投し、タイミングを外すシーンには、ネット裏の巨人・田畑スコアラーも「あんな変化球があれば投球に幅が広がる。打者もマークするだろうし…」と警戒した。次の野原将には、自慢の“火の玉ストレート”を炸裂。最後も速球で空振りに仕留めた。
格が違いすぎるのだ。マウンドに立つのが球児なら、受けるのが城島。この2人にかかれば、球種が分かっていても簡単には打てない。振っても振っても前に飛ばない野原将をよそに、球児は楽しそうに“五分咲き”の真っすぐを投げ込んだ。
「例年より順調じゃないですか。向こう(高知・安芸)に行ったら寒くなるんで、ゆっくり“冬眠”してからですね。ケガがないよう、いったんどれくらい寒いかを確認してからです」
昨年はWBC仕様の早めの調整に戸惑った部分もあり、シーズン開幕直後は思うような結果がでなかった。しかし、今季は全く違う。真弓監督も「順調やね」の一言で信頼感を表した。この男が“普通”にキャンプを過ごしさえすれば、真弓阪神も普通に開幕ダッシュをかけられる。やはり、球児がいての阪神である。

≪鳥谷キャンプMVP!チーム引っ張った!≫
鳥谷が18日、沖縄・宜野座の1次キャンプMVPに選ばれた。真弓監督は総括会見で最も目立った選手を問われ、迷わず新選手会長の名前を挙げた。
「意識して声を出して引っ張ってくれた。打撃もそうだし体もよく動いている。(今年は)試合中も投手に積極的に声を掛けてくれるだろうしね」。練習終了後、選手、スタッフ、裏方全員の輪の中心で挨拶を行い、一本締めの音頭をとった鳥谷にリーダーの風格が漂った。
メーングラウンドで、サブグラウンドで、室内で、常に鳥谷の掛け声が響き渡った宜野座での18日間。連日、一番最後に球場をあとにしたのも背番号1。プレーに限らない。赤星の代役を担う強いリーダーシップが、指揮官の目にも頼もしく映った。
この日は打撃投手として登板した下柳から右翼へ本塁打を放つなど、打力でも順調な仕上がりを見せる。「MVP?いいんだか、悪いんだか」と鳥谷。あくまで照準は開幕。通過点で一喜一憂するクラスの選手ではない。
「ここまではけがなく順調に来れた。これから実戦に入っていくので、どんどんいいものを出せればと思う」。昨季はキャンプ、オープン戦を快調に過ごしながら、シーズン前半戦で大不振。今年はキャンプの成果を144試合の結果につなげることしか考えていない。

≪“優秀選手”は藤川俊&野原将≫
野手で鳥谷に続く“優秀選手”は、藤川俊&野原将だ。「元気を出してやってくれた。かなり体力的に絞られたと思うけど、故障せずに最後まで付いてきてくれた」。阪神・真弓監督は18日、2人の若武者に高評価を与えた。
9日のシート打撃で2盗塁を決めた走力に堅実な守備力で、藤川俊は確かな存在感を示した。和田打撃コーチと取り組むフォーム修正も手応え上々。「課題も見つかったし、いいアピールもできた。小技もしっかりやって生き残っていきたい」。開幕1軍に向け、安芸の紅白戦では走攻守で「結果」を積み上げる。
野原将はフリー打撃で守護神・藤川と対戦。ラスト1球は豪快な空振りに終わったが、「日本のエースの方と対戦できてすごく自分のプラスになった。開幕1軍に残れるように頑張りたい」。安芸でも2人が、野手陣の「活力剤」となる。

≪二神、真弓監督の評価ナンバー1≫
今キャンプで開幕ローテ候補に躍り出た二神が18日、安芸の実戦でのさらなるアピールを誓った。真弓監督も「チームに刺激を与えてくれた」と高評価を与えた。
初日から抜群の仕上がりを披露した右腕。先発した13日の日本ハムとの練習試合では、2回1安打の快投。一躍ローテ候補に名乗りを上げた。
この日はブルペンには入らず、軽めの調整。16、17日と連続で100球を超える投げ込みをしており「(20日までに)2日間あけるのは予定通りです」と順調な仕上がりを口にした。
「伸びていくことを考えると本当に楽しみな選手」と指揮官の期待は膨らむ一方だ。「これからは実戦的なアピールになる。自分のパフォーマンスを出せるように頑張りたい」と二神。手探りのキャンプインから、貴重な戦力へ。18日間で得た手応えは計り知れない。

≪小宮山が安芸キャンプMVP、走攻守よし≫
小宮山が18日、平田2軍監督から安芸キャンプMVPに指名された。「走攻守に小宮山がいいよ」と絶賛。捕手は城島を筆頭に競争の激しいポジションだが、成長著しい若虎が逆転開幕1軍を狙う。
プロ7年目。背水覚悟の小宮山が、今キャンプで光を放った。打撃では飛距離がアップし、この日のシートノックで安定した守備力を見せた。嶋田2軍バッテリーコーチも「正確な送球に加え、キャッチング技術も向上した。城島、矢野はともかく、狩野、清水に匹敵する力は持っているよ」と、急成長を証言した。
平田2軍監督は、1軍合流後に予定される20、21日の紅白戦に向けて「後は試合での結果。宜野座組に取って代わる選手は、ナンボでもいる」とゲキを飛ばす。「実戦でどうなるか不安だけど、頑張りたい」と小宮山。逆境をバネにして、1軍切符をつかみ取る。

≪岩田リハビリ開始、早期復帰へ再発進≫
左肘変形関節炎で途中帰阪した岩田が18日、高知安芸の2軍キャンプに合流した。この日は患部以外のトレーニングを中心に、約5時間のメニューを消化。症状にも回復が見られており、早期復帰へ再スタートを切った。
まずは室内で体をほぐすと、屋外に出て100mの坂道ダッシュを5本。さらに平地で10本の100mダッシュと、下半身強化に専念した。その後は室内に戻って肩、ヒジの可動域を広げるトレーニングに、マッサージ。リハビリ初日から、精力的に汗を流した。
3日間のノースロー調整で、休み明けの20日に短い距離でのキャッチボールを再開する予定。リハビリを担当する権田トレーナーは「20日の状態が重要。問題なければ、ピッチングに返っていける」と説明した。「今日は何もないです」。練習後の岩田は言葉少なだったが、早期復帰に向けて確実に前進している。

≪矢野、西村にアドバイス≫
矢野が18日、西村のブルペン投球を今年初めて受けて、アドバイスを送った。カーブの使い方などについて助言し「1つのボール(球種)であっても、2、3種類になる。使い方を工夫すればいいから」と話した。西村は、宜野座ドーム内に移動してからも立ち話で矢野にアドバイスを求めた。2年目の右腕は「本当にありがたいです。カウントをとる球とか、色々考えて投球することを教わりました」と目を輝かせていた。

≪藤原、軽めランニング≫
藤原は18日、安芸の2軍キャンプに合流。別メニューでリハビリを開始した。バランスボールに座りながらのネットピッチや軽めのランニングなど、患部に負担をかけずに調整。「ほとんどの動きは問題なかったけど、投げる中でおかしいなと思った。焦らずやりたいと思います」と前を向いた。

⇒さてさて。安芸に向かいますvv



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by kuru2chanbei | 2010-02-18 21:33 | 虎球団

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